東大阪市石切の山田整形外科・リウマチクリニックは、手の外科とリウマチ治療を専門とするクリニックです。整形外科専門医が、お子さまからご高齢の方まで幅広く診療しています。
• 子どもの腕を引っ張った後、急に泣き出して腕を動かさなくなった
• 肘を曲げたまま痛がっている
こうした症状が見られたら、肘内障の可能性があります。今回は、小さなお子さまに多い肘内障の原因や症状、治療法についてご説明します。
肘内障とは
肘内障はどんな病気なのでしょうか
肘内障とは、5歳以下の幼児に多く見られる肘の関節の障害です。正式には小児橈骨頭亜脱臼と言い、肘の関節にある橈骨頭という部分が、靭帯から外れてしまうことで起こります。お子さまの腕を引っ張ったり、手を強くひねったりした際に発生しやすいため、保護者の方々は注意が必要です。適切な処置を受ければすぐに治ることがほとんどですが、放置すると肘の変形や運動障害が残る可能性もあるため、早期の診断と治療が重要です。
肘内障になりやすい年齢や性別
肘内障は、主に1歳から4歳くらいまでの幼児に多く、特に2歳頃に最も多く発生します。この時期のお子さまは骨や靭帯が未発達で、わずかな力で肘関節に負担がかかりやすいためです。また、男の子よりも女の子の方が起こしやすい傾向があります。
肘内障の原因と症状
よくある肘内障の原因
肘内障は、5歳以下、特に2〜3歳の幼児に多く見られる疾患です。この時期のお子さまは、身体的な特徴から肘内障を起こしやすくなっています。肘関節は、上腕骨、橈骨、尺骨の3つの骨で構成されており、お子さまの骨や靭帯は未発達で柔らかく、大人のようにしっかりと固定されていません。そのため、大人の力加減では、何気ない動作でも肘関節に負担がかかり、肘内障を引き起こす可能性があります。
具体的には、次のような動作が原因となることがあります
• お子さまを抱き上げる時
• お子さまの手を急に引っ張った時
• お子さまが転倒し、手をついてしまった時
• 鉄棒などでぶら下がる遊びをした時
これらの動作は、お子さまの肘に捻る力や引っ張る力が加わりやすく、肘内障のリスクを高めます。特に、お子さまを抱き上げる際は、片手だけで持ち上げずに、両手でしっかりと支えるようにしましょう。また、お子さまと手をつなぐ際は、急に引っ張ったり、手を振り回したりしないように注意が必要です。
肘内障でみられる症状
肘内障の主な症状は、肘の痛みと腕の動きの制限です。
お子さまは痛みのために腕を動かさなくなり、肘を軽く曲げたままの状態で、手を握ったり、物を掴んだりすることが難しくなります。また、泣いて訴えたり、ぐったりしたりすることもあります。肘の内側を押すと痛がる場合もあります。
ただし、腫れや変形などの目立った外傷が見られないことが多いのも特徴です。そのため、保護者の方はお子さまの様子をよく観察し、異変に気付くことが重要です。
肘内障の治療法
肘内障と診断された場合、その治療は基本的に保存療法が中心となります。比較的簡単な処置で改善することが多いですが、自己判断で整復を試みるのは大変危険です。必ず医療機関を受診し、適切な治療を受けるようにしましょう。
整形外科での肘内障の治療
整形外科を受診すると、医師はまずお子さまの腕の状態や症状を診て診断します。肘内障と診断された場合、一般的には徒手整復という方法で治療をおこないます。
徒手整復とは
徒手整復とは、医師がお子さまの腕を一定の方向に優しく動かすことで、亜脱臼を起こしている橈骨頭を元の位置に戻す治療法です。整復操作自体は数秒から数十秒で終わることがほとんどで、痛みもほとんどない場合が多いです。整復が成功すると、お子さまはすぐに腕を動かせるようになり、痛みが消失します。
整復後は、再発防止のために三角巾などで1週間程度、安静を保つように指導されることがあります。
肘内障の治療後の注意点
肘内障は一度治っても、繰り返しやすいという特徴があります。そのため、治療後も日常生活で注意が必要です。
日常生活での注意点
肘内障は、日常生活での注意や工夫によって予防することができます。
• お子さまの腕を急に引っ張らない
• 手をつないで歩くときはお子さまのペースに合わせる
• 抱き上げる際は両手でしっかり支える
• 転倒しにくい環境を作る
• 鉄棒やブランコなどで遊ぶ際は大人が付き添う
肘内障は、適切な予防策を講じることで防ぐことができるケースが少なくありません。
肘への負担を減らすには
日常生活の中で、肘への負担を減らすことを意識することも大切です。
• 鉄棒やブランコなど、腕に負担がかかる遊具で遊ぶ際には、必ず大人の付き添いの下で遊ばせる
• 遊具の正しい使い方を教え、無理な体勢にならないように注意する
• 体操教室などに参加する場合は、指導者の適切な指導を受ける
肘内障が疑われる場合は、自己判断せずに、速やかに整形外科を受診しましょう
肘内障は、主に幼児期に起こりやすい疾患で、お子さまの腕を引っ張ったり、手をついて転んだりすることが原因で起こることが多いです。適切な処置を受けることで、ほとんどの場合、後遺症を残さずに治癒します。山田整形外科・リウマチクリニックでは、お子さまの肘内障にも対応しています。お子さまの腕の痛みや動きの異常が見られた場合は、どうぞお気軽にご相談ください。

