「腕を上げると肩が痛い」「夜になると肩がズキズキする」「服を着る動作がつらい」――
肩の痛みは、年齢や生活習慣に関係なく多くの方が経験する症状です。
単なる肩こりと思って放置すると、症状が悪化し日常生活に支障をきたすこともあります。今回は、整形外科クリニックの視点から、肩の痛みの原因や治療法についてわかりやすく解説します。
肩の痛みの主な原因
肩痛にはさまざまな原因があります。
1. 四十肩・五十肩(肩関節周囲炎)
40〜50代に多くみられる代表的な肩の疾患です。
特徴的な症状:
• 腕が上がらない
• 後ろに手が回らない
• 夜間に痛みが強くなる
• 着替えや洗髪がつらい
肩関節周囲の炎症によって痛みや可動域制限が起こります。
2. 腱板損傷(けんばんそんしょう)
肩を動かす筋肉(腱板)が傷つくことで起こります。
原因:
• 加齢
• 転倒
• スポーツ
• 繰り返しの動作
症状:
• 腕を上げる時の痛み
• 力が入りにくい
• 夜間痛
放置すると症状が進行する場合があります。
3. 肩こりによる筋肉疲労
長時間のデスクワークやスマートフォン使用によって、首や肩の筋肉が緊張し痛みを引き起こします。
特に、
• 猫背
• 運動不足
• ストレス
は肩こり悪化の原因になります。
4. 石灰沈着性腱炎
肩の腱にカルシウムが沈着し、突然強い痛みを起こす病気です。
特徴:
• 急激な激痛
• 腕を動かせない
• 夜も眠れないほど痛む
急性期には早めの治療が必要です。
肩の痛みを放置するとどうなる?
肩痛を我慢していると、
• 関節が硬くなる
• 可動域が狭くなる
• 慢性痛になる
など、回復までに時間がかかることがあります。
特に「腕が上がらない」「夜も痛い」という症状は、早めの受診をおすすめします。
整形外科で行う検査
当院では症状に応じて、
• レントゲン検査
• 超音波(エコー)検査
• MRI検査(必要時、連携医療機関をご紹介)
などを行い、痛みの原因を詳しく確認します。
肩の痛みの治療方法
保存療法
多くの場合、まずは保存療法を行います。
• 内服薬
• 湿布
• リハビリ
• ストレッチ
• 運動療法
炎症を抑えながら、肩の動きを改善していきます。
注射治療
炎症や痛みが強い場合には、関節内注射などを行うことがあります。
痛みを軽減し、リハビリを進めやすくする効果が期待できます。
肩痛予防のポイント
日常生活では以下を意識しましょう。
• 長時間同じ姿勢を避ける
• 肩を適度に動かす
• 姿勢を改善する
• 軽いストレッチを習慣化する
• 無理な動作を避ける
肩周囲の柔軟性を保つことが大切です。
まとめ
肩の痛みは、加齢だけでなく姿勢や生活習慣、筋肉・腱の障害などさまざまな原因で起こります。
「そのうち治る」と放置せず、痛みや動かしにくさが続く場合は当院へご相談ください。
早期診断・早期治療が、症状改善への近道です。

